KOKUIN — AI判断記録の共通形式 v0.1 (公開仕様ドラフト)
状態: ドラフト (社外公開前)。 実務での検証 (段階0) を経てから公開する。
これは何か
AIを業務に使ったとき、**「どのAIに・なぜ任せ・何を読ませ・どこまでやらせ・
人間が何を判断したか」** を記録するための、ツール非依存の記録形式。
KOKUIN (印) — AIがした仕事のひとつひとつに、軽く押される判断の印。
毎回のルーチンとして自動で残り、大事にはしない。しかし後から誰が見ても
「誰が・何を・なぜ」が分かり、いざという時に決定的な記録になる。
このプロセスの構造は日本の稟議 (起案・審査・決裁・記録) に似ているが、
書類仕事をするのはAIで、人間は判断だけを行う。稟議の官僚制を除き、
説明責任だけを残したものと言える。
| 業務プロセス | KOKUIN での対応 |
|---|---|
| 要件の擦り合わせ | AIによる深掘り質問 (clarify) |
| 起案 | タスク定義の自動生成 |
| 審査 | AIレビュー (採点・差し戻し) |
| 決裁 | 実行前確認と人間の承認欄 |
| 記録の保管 | 判断ログ (監査証跡) |
思想: 説明できないAI活用は、仕事では使えない。
この形式は特定の製品のものではなく、誰でも・どのツールでも・手書きでも採用できる。
shirusu はこの仕様の参照実装である。
必須項目 (これが無いものは KOKUIN 準拠と呼ばない)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実行ID・日時 | いつの、どの処理か一意に特定できること |
| 依頼内容 | 何を頼まれたか (原文または要約) |
| 使用AI | 使った全モデル/サービス名 (工程ごと) |
| 選定理由 | なぜそのAIか。宣言 (要求能力) × 過程 (解決経緯) × 証拠 (実績) で書く。人間の感想のみは不可 |
| データ境界 | AIに何を読ませたか / 読ませなかったか (scope)。外部AIへの送信有無 |
| ファイル変更 | ファイル変更の有無。変更した場合はパスと added / modified / deleted の一覧、基準となるチェックポイント |
| 検証 | 出力をどう検証したか (レビュー結果・スコア・再試行の経緯) |
| 人間の判断 | write mode の実行承認と、確認・修正・却下した内容。コミット・送信・公開などの確定は必ず人間 |
| 最終状態 | 完了 / 要人間確認 / 失敗 |
任意項目
所要時間・コスト / 参照ナレッジ / 複数案の比較結果 (点差) / フィードバック履歴
標準ファイル構成 (参考実装の形式)
<実行単位のディレクトリ>/
├─ run-summary.json # 機械可読の全記録 (台帳)
├─ decision-log.md # 人間可読の判断ログ (監査証跡)
├─ approval-required.md # 人間が確認すべき事項と判断欄
└─ final.md # 成果物 (常に下書き扱い)
run-summary.json のスキーマは shirusu の src/types.ts の RunSummary を正とする
(v0.1 時点)。公開時に JSON Schema として切り出す。
原則
- 記録は自動生成されること。 手で書く運用は続かない
- 秘密情報は記録しない。 ログはマスク済みであること
- 確定は人間が行う。 AI は承認された working tree 変更まで担えるが、コミット・送信・反映・削除・決済は人間が行い、その事実を記録する
- 選定理由に感想を書かない。 モデル評は実績データで語る (モデルは日々更新されるため)
公開までの TODO
- [x] 呼称の決定 → KOKUIN (印) (2026-07-02)
- [ ] 段階0での実運用 (自社納品への添付) と顧客フィードバック
- [ ] 商標・既存サービスとの衝突確認 (KOKUIN の名称)
- [x] run-summary の JSON Schema 化
- [x] 記入例 (手書き準拠の最小例 / shirusu 生成の完全例)